通貨ペアと投資スタイル


 FX取引を行う際には、その投資スタイルにより、取り扱う銘柄である通貨のペアを使い分けることで、効果的に利益を得ることができます。

例えば、日ごとに取引を終了させるデイトレードや、数分や短いときには数十秒という時間で一回ごとの取引きを終えるスキャルピングトレードを行う場合には、為替レートの変動が比較的に大きめで、より多くの投資家が売買をしている通貨ペアを選ぶと良いとされています。

取引量が多い通貨ペアであるということはその流動性も高く、周期的な値上げと値下げを繰り返しており、取引きを行う上で有利に働く点が多いのです。
これとは逆に、取引量が少なかったり流動性が低い通貨ペアでは、活発な値動きがなかなか見られず利益を上げにくかったり、また、ちょっとした取引きが重なっただけで予期せぬ大きな為替レートの変動が起きたりするために、扱いにくいという難点があるのです。

短期取引を行う際に好まれる通貨のペアは、日本で取引きを行うのであれば、アメリカの米ドルと円の組み合わせが最も好まれています。
これは、双方の通貨や経済状況などの情報が入手しやすく、予測の判断を付けるための難易度が低くできるからです。
また、これ以外では、ユーロ圏で使用されているユーロや、イギリスの英ポンドとの組み合わせが好まれることが多く、日本の円を外したところでは、この米ドルとユーロと英ポンドの組み合わせが多くなっています。

これらの通貨の特徴は、それぞれの取引量が多いという事で、また、特に米ドル、ユーロ、円について言えば、流通量も豊富なために為替レートが安定しているという事もあげられます。

こうした安定した値動きを見せる通貨は、そのレートの反復幅も小さくなるため、本来であれば、利益を上げるのが難しくなるのですが、FXの場合は、投資金を何倍にもすることができる「レバレッジ」という仕組みがあるため、こうした小さな値動きでも多量の通貨を取引きすることによって、大きな利益を上げることができるようになっています。

また、通貨の金利差であるスワップポイントを求め、長期的な取引きを行う場合は、金利の高い通貨と金利の低い通貨の通貨ペアを選ぶことが効果的です。
金利の低い通貨では、日本の円が有名であり、また金利の高い通貨は、オーストラリアや南アフリカなどの資源産出国や、トルコなどの新興国の通貨などが定評を持っています。

スワップポイントを求めていく場合には、為替レートの変動と政策金利の定期的な見直しに注意するべきでしょう。
日ごとに集計されるスワップポイントの利益は小さいため、為替レートの変動で保持している通貨に大きな含み損が出てしまうと、決済をした時にそれだけで利益が飛んでしまう事があります。

また、スワップポイントは、金利の低い通貨で金利の高い通貨を買って保持している時には利益として受け取れますが、金利の高い通貨で金利の低い通貨を買って保持してしまうと、逆にコストとして支払わなくてはならなくなります。
こうしたことから、定期的に見直しがされる双方の金利を確認し、スワップポイントの大きさをチェックしておく必要があるのです。

このような事から、短期の投資と、長期の投資では、その様相や仕組み、注意点などが全く変わりますので、短期取引に含み損が出てしまっているから、そのまま通貨を決済せずに持ち続けてスワップポイントを求めようとしたりすることは控える方がいいでしょう。

特に、大きなレバレッジを使って短期取引をしている場合には、長く通貨を保持していればいるほど、為替レートの変動リスクにさらされてしまい、甚大な損失を招くこともありますので注意しましょう。